教育用語解説

児童虐待の防止じどうぎゃくたいのぼうし

近年,児童虐待による事件等が急増し,大きな社会問題になっている。平成12年11月に施行された「児童虐待の防止等に関する法律」の学校関係の条文では,

(1)国及び地方公共団体は,児童虐待の早期発見および児童虐待を受けた児童の迅速かつ適切な保護を行うため,関係機関(学校,教育委員会,教育相談センター,社会教育施設など)および民間団体の連携の強化等に努めること(第4条関係),

(2)学校の教職員その他児童の福祉に職務上関係のある者は,児童虐待を発見しやすい立場にあることを自覚し,児童虐待の早期発見に努めなければならないこと(第5条関係),

(3)児童虐待を受けた児童を発見した者は,速やかに福祉事務所または児童相談所へ通告しなければならないこと(第6条関係),

などがある。

文部科学省では,近年の状況から,この法律の趣旨が十分生かされていない実態を考慮し,平成16年1月から2月にかけて,公立小中学校における不登校児童生徒の把握の状況を調査した。この調査によれば,30日以上連続して学校に登校していない児童生徒は全国に49,352人おり,そのうち,学校や他の機関の職員が会えていないと思われる児童生徒は9,945人にのぼる。なお,会えない理由としては,「児童生徒の心身上の理由によるもの」66.1%,「保護者の拒絶によるもの」9.1%,「その他居所不明等により連絡がとれないもの」16.7%である。文部科学省では,このような事実を改善するため,平成16年4月に調査の結果を公表するとともに,各教育委員会・学校に児童虐待防止への取り組みを強化するよう通知を発している。

なお,「児童虐待の防止等に関する法律」は,その一部が改正され,平成16年10月から施行されることになっている。改正される主な内容には,

〔1〕「児童虐待」の定義の見直し,

〔2〕国・地方公共団体の責務の強化,

〔3〕通告義務の拡大,

〔4〕警察署長への援助要請

などがある。

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